赤外線水分計 FD-720

• 標準乾燥法にもっとも類似した加熱乾燥・質量測定方式
• 高精度アルミ一体型質量センサ『ユニブロック』を採用
  応答性、温度特性、耐に衝撃性に優れた信頼性の高い計量ユニット。※ユニブロックは島津製作所の商品名です。
• 新方式のオートテア機構を採用
  天秤のゼロ点校正を自動的にとりながら測定を行うため、長時間の測定でも天秤ドリフトは補正され、高精度な測定が可能。
• 熱源に中波長赤外線クォーツヒータを採用
  クォーツヒータ（最大エネルギー波長2.6μm）は広範囲の試料の乾燥効率に優れ、試料の色による差がでにくく、また試料面温度のオーバーシュートが無いため理想的な乾燥が可能。
• さまざまな測定要求に応える6種の測定モードを用意
  自動停止、時間停止、急速乾燥、緩速乾燥、ステップ乾燥、予測（比較）測定の6モードを備え、測定試料の乾燥特性に適した乾燥条件の選択が可能。
• 測定条件（乾燥温度・測定モード）を10種、登録保存が可能
  測定条件保存エリアを備え、測定条件をこのエリアに登録することによって、測定準備がよりスムーズに行えます。
• 30秒間の水分変化量（△M）を数値とスケールで表示
  表示部に水分変化量（△M）を表示。終了時期の目安がつけやすく、また測定終了条件を決める際に有効。
• プリンタに接続可能 ※プリンタVZ-330はオプション品となります
  測定途中の乾燥状態、最終測定値などをグラフ化しプリントアウトすることが可能。

穀類、澱粉、小麦粉、乾麺、醸造品、海産物、魚介加工品、食肉加工品、調味料、菓子類、乳製品、乾燥食品、植物油などの食品関係。薬品、鉱石砂、コークス、ガラス原料、セメント、化学肥料、紙、パルプ、綿各種繊維などの工業製品が測定できます。

【測定可能なもの】

• 加熱によって危険な化学反応を起こさないもの
• 加熱により水分、あるいは測定したい成分が蒸発し乾燥するもの
• 様々な症状の試料
  加熱により水分だけを蒸発させます。危険な化学反応を起こさないものならほとんどのものが測定できます。
  
  

多彩な乾燥モードで様々な試料の水分測定が可能

• 自動測定モード
  30秒間の水分変化（変動巾％）が設定値以下になったときに自動停止します。
  
• 時間停止モード
  あらかじめ設定した時間（t1）で停止します。
  
• 急速乾燥モード
  乾燥初期段階に速乾温度で乾燥させ、水分が減少したら設定温度に戻し、測定時間を短縮させます。
  
• 緩速乾燥モード
  表面に膜を作る試料や、高温で分解しやすい資料などを緩やかに乾燥します
  
• ステップ乾燥モード
  表面付着水や結晶水などの多量の水分を含む資料を、段階的に乾燥条件を変え測定することができます
  
• 予測（比較）測定モード
  乾燥の過程から先の変化を予測し測定値（Mp）を求めます。測定時間が短縮されます
  

乾燥の進行状況を観ることができる、変動巾表示
変動巾表示とは赤外線水分計による加熱乾燥は（図1）の水分値Mのように乾燥初期に多量の水分が蒸発し後半では水分の蒸発が減少します。これを水分の変化巾として表現したものが【ΔM】です。この【ΔM】を変動巾として表示部に表示します。（図2）この変化を観察することで乾燥過程と乾燥終了の目安をつけることができます。

• 水分変動巾ΔMと水分値M（図1）
  
• 変動巾表示（図2）