カウンティングスケールとは?使い方やメリット・選び方を解説

カウンティングスケールは、物流業・製造業などで、細かな物品の数を数える目的で使用されている計数機です。同じ大きさの部品を素早く必要な数だけ数えるときに、カウンティングスケールは役立ちます。ただし、カウンティングスケールでは正確に数えられない物品もあるほか、使い方次第では精度が落ちるケースがあります。また、メーカー次第でオプション機能なども異なるため、計量する物品に合ったカウンティングスケール選びが重要です。

この記事ではカウンティングスケールの正しい使い方や、メリット・デメリット、適切な選び方やおすすめのカウンティングスケールについて解説します。

個数はかり CUX30KSのレンタル – ソーキ


1. カウンティングスケールとは

カウンティングスケールとは、乗せられた物品の個数を算出できるはかりで、「個数はかり」とも呼ばれます。大きさ・重さが同一規格のものがいくつあるのかを知りたいときに利用されるはかりであり、全体の重さをものの1個あたりの重さで割ることで物品の個数を数えます。例えば、ねじなどの小さな部品の個数を知りたいときなどに活躍するツールです。

カウンティングスケールは、厳密には以下の2種類あります。

・カウンティング機能が付いたはかり

重さを量るための一般的なはかりに、個数を数える機能が搭載されたツールです。

・カウンティング専用のはかり

物品の個数を数えるのに特化したはかりのことです。「個数はかり」や「個数計」と呼ばれるツールは基本的にカウンティング専用のはかりを指します。

一般的にカウンティングスケールと言う場合、後者のカウンティング専用のはかりを指すケースが多く見られます。

2. カウンティングスケールの使い方

カウンティングスケールは大量にある重さが同じものの個数を数えるのに便利なツールで、うまく活用すれば大幅な時間短縮とミスの防止が期待できます。

ただし、カウンティングスケールで正確に個数を数えるには、正しい手順に沿った使い方をすることが大切です。カウンティングスケールの使い方について解説するため、参考にしてください。

2-1. 平らな場所に設置する

正確な計量を行うには、カウンティングスケール本体を硬くて平らな場所に設置する必要があります。水平器の気泡が中心に来るよう、カウンティングスケールの水平調節脚を調整してください。

また、カウンティングスケールを設置する際には直射日光や冷暖房が直接当たる場所は避け、湿気や水気がある場所にも置かないようにしましょう。

2-2. サンプリングを行う

計測したい物品をカウンティングスケールのサンプル設定数だけ計量器に載せ、計量物1個あたりの重量を計測するサンプリングを行います。多くの場合は10個を載せて計量しますが、同じ物品でも重さにはわずかな違いが発生するため、より精度を上げたい場合はサンプリングする数を増やすとよいでしょう。

特に計測するものの数が多い場合は、算出結果と実際の個数との間に誤差が発生しやすくなります。高精度の結果を得たい場合は30個・50個など多めにサンプリングするのがおすすめです。

2-3. 上限値および下限値を設定する(コンパレータ機能)

コンパレータ機能がついているカウンティングスケールの場合、上限値および下限値を設定すれば、上限または下限に近づいた時点でブザーを鳴らせます。上限・下限の設定は個数・重量のいずれに対しても行うことが可能です。

上限値と下限値の設定は、コンパレータ機能を使用する前に手動で行います。コンパレータ機能の設定方法や上下限値の確認方法は、カウンティングスケールごとの取扱説明書をチェックしてください。

2-4. 計数を行う(M+機能)

準備が整ったら計数を開始しましょう。カウンティングスケールに計測したい物品を載せれば、自動的に個数が表示されます。

M+機能がついているカウンティングスケールの場合、計数した個数の合計を加算して計測できます。M+機能は電卓の場合と同じで、表示されている数字をメモリー(Memory)に足すというものです。加算したデータの合計値や加算回数は「合計」キーで確認しましょう。

加算が完了したら、最後にメモリー登録した計測データを消去しておくことが大切です。一般的にはCキーとM+キーの同時押しでデータを消去できますが、カウンティングスケールごとに異なる可能性があるため取扱説明書を確認するとよいでしょう。

3. カウンティングスケールのメリット・デメリット

個数を測るために便利なカウンティングスケールは、材料の入荷管理や製品の計数仕分け、在庫管理などさまざまなところで使われています。カウンティングスケールには大きなメリットがある一方、デメリットもゼロではありません。

カウンティングスケールのメリット・デメリットとして、それぞれ2つが挙げられます。

3-1. カウンティングスケールのメリット

カウンティングスケールのメリットは主に以下の2つです。

同じ規格のものを効率よく計数できる
ねじなどの小さい部品が大量にある場合、人の手で数えようとすると膨大な時間がかかります。一方、カウンティングスケールを使えば同一規格の大量のものを素早く計測でき、計数業務の効率性が向上するのが大きなメリットです。
精度が高く数え間違いがない
ねじなどの部品を人の手で数える場合、数え間違いが発生しやすいという弱点があります。一方、カウンティングスケールはものの重量から個数を割り出す方法で数を算出するため、精度が高く数え間違いがない点が魅力です。

3-2. カウンティングスケールのデメリット

カウンティングスケールのデメリットとしては、以下の2点が挙げられます。

ばらつきの大きいものは正確に測れない
カウンティングスケールは、サイズや重さが同じものの個数を数えることに特化したツールです。農作物や紙製品など、製品によってサイズや重さが違うものの計数には向いていないため注意してください。
重量が重いものほど精度が低下する
1個あたりの重量が重いものほどひょう量が大きくなり、計数可能最小単重も大きくなります。ひょう量とはそのはかりで量れる最大値、計数可能最小単重はそのはかりで量れる最も小さい単量のことです。計数可能最小単重が大きくなると計測の精度が下がるため、重いものを計測したい場合は注意しましょう。

4. カウンティングスケールの選び方

カウンティングスケールの選び方としては、以下の3点が挙げられます。

・計数可能最小単重の小さな機種を選ぶ

計数可能最小単重が小さいほど軽いものの計測が可能になり、カウンティングスケールの精度が高くなります。計数結果の正確さを上げるためには、計測する物品の重さに合った範囲で、計数可能最小単重の小さな機種を選ぶのがおすすめです。

・ひょう量は、計測したい物品の重さより少し大きい機種を選ぶ

ひょう量が大きい機種は重いものを計測できる一方、ひょう量とともに計数可能最小単重も大きくなり、カウンティングスケールの精度が下がるという弱点があります。そのため、むやみにひょう量が大きい機種を選択せず、必要な範囲にとどめるとよいでしょう。具体的には、計測したい物品の重さより少し大きい機種を選ぶのがおすすめです。

・ラベルプリンター機能などのオプションがついた機種を選ぶ

カウンティングスケールには、ラベルプリンターなどのオプションがついた機種も存在します。必要な機能が付いた機種を選べば、ほかのツールを購入せずに済むため経済的です。

5. ソーキでレンタルできるおすすめのカウンティングスケール

ソーキでレンタル可能なカウンティングスケールの商品一覧は以下のページから確認できます。

レンタル機器一覧 | 計測・測定器のレンタルならソーキ

中でもおすすめの機種の1つが「CGX-1500」です。CGX-1500は操作性のシンプルさが魅力的なカウンティングスケールとなっています。機能が必要最小限に絞られているタイプのため、カウンティングスケールの計数機能のみを使いたい場合に適しています。

汎用個数はかり CGX-1500(0.1g/1500g)のレンタル – カウンティングスケールならソーキ

より高機能なカウンティングスケールを求めている場合は「CUX30KS」がおすすめです。CUX30KSにはバラツキ補正や自動個数誤差補正などの優れたシステムが付加されており、重量物も高い精度で計数できます。個数・単重・重さの表示部が3つのディスプレイに独立しており、バックライト液晶表示のため視認性に優れているのもポイントです。ほかにも、上下限値の設定と判別ブザー機能が付いているなど、計数作業を正しい結果に導いてくれる機種となっています。

個数はかり CUX30KSのレンタル – ソーキ

まとめ

カウンティングスケールとは「個数はかり」とも呼ばれる、物品の1つあたりの重量から物品の個数を計量するはかりです。平らな場所に設置し、物品一つひとつの重さを測る「サンプリング」をすることで使用準備ができます。多くの機種には「コンパレータ機能」と呼ばれる、個数や重量が一定値に近づくとブザーを鳴らす機能や、計測した物品の量を記録・加算する「M+機能」が付いています。

カウンティングスケールは、同じ規格のものを効率よく計数可能で、サンプリングによって高精度の計数ができる点がメリットです。そのため、材料の入荷管理や製品の計数仕分け、在庫管理などさまざまな場所で活用されています。