日々進化する計測技術と多種・多様化するニーズにレンタルでお応えします。

ニュースレター 現場おやじの一言

Vol.14 海上工事(2017.5.1 発行)
PDFダウンロード

第14回目は、「海上工事」についてです。

今回は、工種別で『海上工事』について説明していきます。

ハイライト

海上工事とは?

海上工事は、字のごとく『海』の上で行う建設工事です。
海の上で何を造るかというと

①防波堤

波を防ぐ堤防(津波を防ぐ堤防、波による護岸の浸食を防ぐ堤防などがあります。)を造る工事です。ケーソン(大きなコンクリートの塊)を陸上で造って、大型のクレーン船で海上を運搬して、所定の位置に据え付けたり、テトラポットをクレーン船で据え付けたりする工事です。

  • クレーン船

②海上橋梁

陸と陸を繋ぐ海上の橋梁工事。本四連絡橋、レインボーブリッジなどがあり、橋梁の基礎、橋脚、橋桁を海上から造り上げていく工事です。海底に大きな杭を打ち込んだり、大型のケーソンを橋の基礎のために大型クレーン船で運んで、据え付けたり、橋の桁を据え付けたりする工事です。

  • 海上橋梁

③埋立て

空港(関西空港、神戸空港など)や工業用地やマンションを建てるために海を埋めて造成する工事です。陸上の山を削った岩石や土を大型の土砂運搬船やベルトコンベアーを使って搬入し、盛土して、沈下しないように転圧して平らな土地を造っていく工事です。

  • 埋立て

④桟橋

羽田空港D滑走路の海上桟橋や大型タンカーを着岸するための桟橋(陸の近くでは海底が浅いので、船の底が海底について座礁します。そのため、陸と離れた沖合に船着き場を造ります。)などを造る工事です。鉄製の杭を海底に何本も打ちこんで、その上に鋼製のジャケット(大きな板)を乗せていく工事です。

  • 桟橋

⑤浚渫

船の底が海底に当たらないように、船の航路に溜まった砂や泥を取ったり、ヘドロ掃除をします。大型の浚渫船についたクラムシェル(土砂をすくい上げるバケット)を使って海底の土砂を掘って、土砂を運搬船で陸上に運んでいきます。

  • 浚渫

また、変わったところでは、風力発電のための風車を海上に立てる工事や、日本の排他的経済水域を守るための『沖ノ鳥島』の護岸工事、通信のための光ケーブルを海底に敷設する工事なども海上工事です。

  • 風力発電
  • 沖ノ鳥島

海上工事の難しさ?

海上工事で難しいところは、下記です

①陸上と違って測量(位置や高さを出す)が難しい。

・海の上にケーソンの位置、杭を打つ位置を明示することが出来ない。
・時間によって、海面の高さが変わってくるので、高さが解らない。

②海の状況によって工事の進み具合が変わっていく。

・海上の天候は変わりやすく、強風や風向によって、波が高くなると、船が揺れて所定の位置にケーソンを据えたり、杭を打つ作業が出来なくなります。(台風が近づくと、船も遠くの港に避難します。)
・干潮満潮(時間)の差によって、船の高さが変わっていく。(海面が上がって、橋の下など今まで通れた所が通れなくなったりもします。)

③移動時間がかかる。

・陸上から所定の位置まで行くのに、船しかないので陸上に比べて時間がかかります。(極端ですが、沖ノ鳥島は東京から1,740km離れているので、船で約4日間かかるそうです。)

海上測量

例えば、防波堤は右のような構造になっています。海底の上に基礎砕石を平らに盛土→その上にケーソンを据える→その上に上部コンクリートを打設→その周辺に消波ブロック(テトラポット)を何個も据えて完成です。

  • 防波堤

ケーソンは陸上で製作(型枠を組んで、そこにコンクリートを打設)します。クレーン船で運ぶ時にできるだけ軽くなるように、中は中空(空洞の部屋がいくつもある構造)になっており、据え付けた後にケーソンの中に土砂を入れて重たくして、ケーソンを動かなくします。
ケーソンを据える位置を出すのが、海上では難しくなってきます。(海の上にポイントを明示できない)

  • ケーソン
  • クレーン船

ソーキの海上測量自動化システム

ソーキには、海上測量を自動化したシステムがいくつかあります。

ジオモニ

トータルステーションとズームカメラを一体化させることにより、トータルステーションの望遠鏡で覗いた映像を運転席にあるモニターにリアルタイムに映し出し、ケーソンや杭の位置を自動で誘導するシステム。
ソーキオリジナル(オンリーワン)の素晴らしい商品です。

  • ジオモニ
  • ジオモニ

Zero Guide Navi

陸上に設置した自動追尾式(望遠鏡が自動でプリズムを追っていきます。)のトータルステーションから、クレーン船に付けたプリズムを常に追尾します。そのプリズムの位置からケーソンの位置を計算し、その結果を運転席のモニター画面に映し出し、リアルタイムにケーソンの設計と現在の位置の差がわかるシステムです。

  • Zero Guide Navi

船舶航行検知システム

レーザーを利用して、レーザーの位置を船舶が通過すると、(離れた場所の)工事現場へ船舶の接近をパトライトなどを使って知らせるシステムです。

  • 船舶航行検知システム

海上工事での計測機器?

海上工事で使用する計測機関係は“海中での鋼管杭やパイプなどの厚さを測る”【超音波厚さ計 超音波厚さ計水中セット MX-3・UMX】、“港湾等の水深を連続して測る事によって海底の形状を測定し記録することが出来る”【気象・水文観測機器 精密音響測深機 TDM-9000B】などが有ります。
あとは、船上での通話、陸上と海上間の通話のための無線機(海上は電波が混線しやすいので、電波の強い商品がおすすめ)、測量機(レベル、トータルステーション)などです。

次回は「橋梁工事」について説明します。

トップページへ