
第12回目は、「測量」についてです。
今回は、レベル、セオドライト、トータルステーションを使った『測量』について説明していきます。
測量とは?
"測量とは、地球表面上の点の関係位置を決めるための技術・作業の総称。"(ウィキペディアより)
- コンクリート構造物の位置を出す
- 道路のセンターの位置を出す
- 用地の境界線を出す
上記のような、コンクリート構造物の位置を出したり、道路のセンターの位置を出したり、用地の境界線を出すのに『測量』を行なっていきます。
測量には大きく分けて
①平面測量・・・位置を求める測量
②水準測量・・・高さを求める測量
測量するための道具(測量機器)
①平面測量で使用する測量機器
(1)セオドライト(トランシット)
角度を測る機器
(2)トータルステーション
角度を測るセオドライトと、距離を測る光波測距儀を組み合わせた機器
(3)光波測距儀
光波を用いて距離を測る機器 ※現在はほとんど使われず、トータルステーションを使用
②水準測量で使用する測量機器
(1)レベル
物体の地面に対する高さを測る機器
座標って?
地球上のすべての位置には、平面の座標(X,Y)高さ(Z)があります。
【座標系のX軸】原点において子午線に一致する軸とし、真北に向かう値を正(+)とします。
【座標系のY軸】座標系原点において座標系のX軸に直する軸とし、真東に向かう値を正(+)とします。
A点とC点を使ってB点の位置を出すには?
右図のように各点の座標(X,Y)は解っているので、机上で角度と距離が計算すれば、現場に行ってトータルステーションをA点に据えて、C点を基準にして角度と距離からB点を求めることが出来ます。
※『その測量機は“角度と距離の測量機?”“座標の測量機?”』って聞かれることがあると思いますが、“座標”から“角度と距離”を計算しているので意味は同じです。現場での平面測量は角度と距離の測量です。
最近のトータルステーションはあらかじめ各点の座標を測量機に入力しておけば、事前に机上で角度や距離を計算しておかなくても、現場で測量機の中で計算をしてくれます。
トータルステーションのしくみ?
トータルステーションは水平方向に回り、望遠鏡は上下に動きます。水平方向は360度回転しますが、鉛直方向は望遠鏡の構造上、真上や真下は覗けませんので、アイピースを望遠鏡に付けることによって鉛直方向がより上まで、より下まで見えるようになります。(アイピースを付ければ、トータルステーションの取手部分をはずして真上は見ることができますが、真下を見ることはできません。)