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ニュースレター 現場おやじの一言

Vol.10 情報化施工(2017.1.7 発行)
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第10回目は、「情報化施工」についてです。

前回では『道路工事』について話してきました。今回は、土工事や道路工事でよく耳にする『情報化施工』についてです。情報化施工の意味、関連のソーキ商品などを説明、紹介していきます。

ハイライト

情報化施工って?

国土交通省のHPによれば、『情報化施工』とは、建設事業における「施工」において、情報化通信技術(ICT)の活用により、各プロセスから得られる電子情報を活用して高効率・高精度な施工を実現し、さらに施工で得られる電子情報を他のプロセスに活用することによって、建設生産プロセス全体における生産性の向上や品質の確保を図ることを目的としたシステムです。
※ ICT・・・GPS、トータルステーションといった高度な測位システムや、通信機器、コンピューターのこと
つまり、データ情報(設計のデータ、測量データ)を活用し、GPSやトータルステーションを使って建設機械の自動制御やナビゲーションすることによって、品質や精度を向上させて、施工の効率も上げることです。まだ解りにくいですね。
従来は、人力で測量して丁張り(この高さで仕上げてくださいという目安で、重機の運転手が分かるようにようにするため)を設置し、丁張りを重機の運転手が見て、重機の操作を手動で行なって、施工していました。

  • 従来の施工

情報化施工では、あらかじめ設計データ(仕上がる高さのデータ)を重機に取り込んでおいて、重機に取り付けた受光器の高さをトータルステーションが読み、そのデータを重機に送り、その情報から現在の重機の位置や排土板の高さを計算します。その計算結果を基に重機や排土板の位置をモニターに表示したり、重機を自動制御(運転手が操作すること無しに勝手に重機が動く)することができます。

  • 情報化施工

情報化施工の分類

『情報化施工』の分類としては大きく『マシンコントロール』『マシンガイダンス』『締固め管理』『出来形管理』に分けられます。
情報化施工をする為の情報を送る測量機が『RTK-GNSS』(GPSのことです。衛星を使った位置測量。RTKはGPSで位置を出すやり方の一つです。)と『TS(トータルステーション)』の2種類になります。
また『情報化施工』の対象となる重機の種類です。『ブルドーザ』『グレーダ』『フィニッシャー(アスファルト舗装やコンクリート舗装を仕上げる機械)』『バックホウ』『ローラー』など、『土工事』や『道路工事』で使用する機械になります。

  • 情報化施工の分類

①マシンコントロール

データ(設計データ、測量データ)に基づき重機の機能を制御(コントロール)する。(重機を自動で動かす=運転手の操作が要らない)

②マシンガイダンス

データと重機の位置関係を画面に表示し、案内(ガイド)する。(重機は自動では動かさないけど、重機の位置がどこにあるか明示する。=運転手はその画面を見ながら手動で操作する)

③締固め管理

ニュースレター第8回の『盛土』で書いたように盛土の管理(盛土がちゃんと施工されて、締め固まって、強度がでているかどうか?)は【土質試験機 RI式水分密度計】でされていますが、その替わりにローラーの転圧回数および転圧場所を管理するのが、情報化施工の『締固め管理』になります。
盛土する場合は、試験施工によって転圧回数(設計の盛土強度が出るローラーの転圧回数)が決められています。この『締固め管理』により、ローラーの位置を測量することによって、転圧した場所と転圧回数が分かりますので、転圧回数を図面に色分けして表示することによって、その場所をちゃんと転圧したことを運転手が確認できるシステムです。また、その図面を役所に提出して、施工管理書類にします。

④出来形管理

完成した盛土、道路、造成地が設計通りできているかどうか管理するもので、詳しくは以下にまとめました。

『情報化施工』のメリットは
①作業が効率化できる
②確実な品質と精度が確保できる。
③現場の安全性が向上し、熟練技術者不足に対応できる。
④工期が短縮し、CO2が削減できる。
問題点は
①全国的にまだ浸透していない地域があるため、施工管理を合理化しても、監督・検査は従来通りである場合が多い。
②設計・測量のデータが3次元データ化が進んでいないので、測量・設計データがそのまま使えない場合がある。

TS出来形って?

よく『TS出来形』ができる測量機ってないの?と聞かれると思いますが、『TS出来形』とは情報化施工の一つで、TS(トータルステーション)による出来形管理のことです。
まず、『出来形管理』というのは、完成した道路、盛土、造成地が設計通りできているか?設計との差はいくらか?その差は設計からの許容値(許される設計からの誤差)にはいっている?を管理するものです。

その『出来形管理』を従来では、巻尺やレベルなどにより、手動で測って、測ってきた測定値を事務所に戻って手入力でパソコンに入力して、
その結果を設計との差などが分かるように出来形管理表であったり、出来形管理図などを作成して、その書類を基に役所による検査が行われてきました。
  • 従来の出来形管理
情報化施工ではトータルステーションとプリズムを使って測量した結果を電子野帳に取り込んで、そのデータを事務所のパソコンにつなげることによって、出来形管理表や出来形管理図を自動作成することできます。この電子野帳が測量機 データコレクタSHC250 モバイルデキスパートLan Deco (データコレクタ)になります。電子野帳とつなげることが可能なトータルステーションが必要となり、また出来形管理表や出来形管理図を作成するには専用のソフト(“建設システムのデキスパート”や“福井コンピュータの武蔵”など)がいろいろあります。
  • 情報化施工の出来形管理
次回は『情報化施工』の第2弾で、『マシンコントロール』『マシンガイダンス』『締固め管理』についてソーキ商品を紹介しながら、説明します。

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