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ニュースレター 現場おやじの一言

Vol.08 土工事(2016.11.1 発行)
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第8回目は、「土工事」についてです。

前回までは現場おやじのもっとも得意とする『トンネル』についてでしたが、今回からは工事別第2弾である『土工事』について語ります。山を削ったり、土を盛り上げたりする工事です。

ハイライト

土工事って?

『土工事』とは、読んで字のごとく土を扱う工事で、大きく分けて『切土』と『盛土』の2種類になります

切土?

鋼製支保工・・・H鋼(H型の鉄の棒、□200mm~300mm)をアーチ状に曲げたもの。
吹付コンクリート・・・コンクリートを強烈な圧力で山に吹きつけて固まったもの。
ロックボルト・・・山に放射状に打ち込む鉄の棒(直径25mmぐらい)。
二次覆工・・・吹付コンクリートの内側に型枠を組んで、コンクリートを打設したもの。
普段通行するトンネルで見えるのはこの二次覆工の内面です。
インバート・・・トンネルの底をコンクリート打設して繋げることによって変位を閉塞する効果があります。
中央排水・・・トンネルで発生した湧水(山から染み出る水)を集めてトンネルの外に排水するパイプです。

  • 切土状況
    切土状況
  • 切土、盛土、地山、表土

【切土に使う重機】

①油圧シャベル(バックホウ)
山を掘削する機械で、バケット(土を掘るひしゃく?)の容量(土の入る量)によってクラスが違います。(1立方メートルクラスとか5立方メートルクラスとか)
②油圧ブレーカー
硬い土質(岩)が出てきて、油圧シャベルでは掘削できない時にブレーカーで岩を砕く機械です。先がキツツキのようになっていて、岩をたたいて崩していきます。

  • バックホウ
  • 油圧ブレーカー

地質は硬さによって、軟らかい方から土砂→軟岩→硬岩に分けられます。土砂と軟岩は油圧シャベルで掘削できますが、硬岩になると油圧ブレーカーが必要になってきます。油圧ブレーカーでも掘れない“めっちゃ硬い岩”はトンネルでも使う発破(ダイナマイト)掘削になります。土工事で使う発破を『明かり発破』と言います。

土質関係で使う計測器は?

切土で使う計測器は、土の硬度(硬さ)やpHを測る【土質試験機 土壌硬度計土壌pH計点載荷試験機】、【シュミットロックハンマー KS形】などがあります。
また、切土でも盛土でも地盤の地耐力(その地盤の上に重たい構造物を乗せても、沈んだり、崩れたりしないか)を測る試験機としては、【土質試験機 コーンペネトロメータスウェーデン貫入試験器キャスポル平板載荷試験器】などがありますが、地耐力を測る試験器として一番精度が高いのが、平板載荷試験器です。地盤に荷重を加えてダイヤルゲージで地盤の歪み(へこみ具合)を測るもので、このサイクルを荷重を変えながら何回も繰り返します。そのため、精度は高いですが計測時間もかかります。計測に4、5時間かかった記憶があります。

盛土?

盛土

切土で掘削した土や購入土(砕石会社などから買った土、砂、砕石)を地盤の上に盛っていく作業です。盛土は ①ダンプで土を降ろす→②ブルドーザーで敷きならす→③ローラーで締め固める。の3つ作業の繰り返しになります。

  • 土砂降ろし
    土砂降ろし
  • 敷き均し
    敷き均し
  • 転圧
    転圧

高速道路などでは1回に敷きならす厚さ(一般的に30cmぐらい)やローラーで転圧する回数なども決まっています。ちゃんと盛土していないと、高速道路ができた後に、沈下したり、路面がボコボコになったりします。よく高速道路で補修工事している所は盛土の施工不良で沈下していたり、舗装が年数が経って痛んだことによるものです。敷きならす厚さとか、転圧する回数は施工をするまえに“試験施工”と呼ばれる試験を行って決定されます。

施工途中も盛土の品質管理は厳しく、きちんと盛土して強度がでているか毎日測定します。その時に使われる試験機が【土質試験機 RI式水分密度計】になります(NEXCOの盛土管理はRI測定器指定)。毎日盛土施工が終った箇所はRI測定器による測定結果を使って報告書を提出します。
国土交通省では、【土質試験機 現場密度測定器】なども使用されています。

【盛土に使う重機】

①ダンプトラック
街中でよく見かける一般公道を走っているのが最大積載量11tのダンプトラックです。それ以上になると重ダンプと呼ばれる積載量20t~300tのダンプトラックがあります。重ダンプは大量の土砂などの運搬などを必要とするダム建設や大規模な土木工事や鉱山などの現場で使用されます。ちなみに『ダンプ』とは、英語のdumpからきており、“(荷物などを)どさっと下ろす”という意味だそうです。
また、重ダンプは、公道を走行することが認められていません。(こんな重いトラックが走ると公道が傷んでしまうからです)そのため、車検も必要ありません。ただ大型車両なので、ゼネコンなどでは“最大積載量10t以上のダンプを3年以上運転経験を有する者”などの独自の資格を設定しています。
ダンプの積載重量を確認する時に使われる計測器が【電子天秤・その他はかり トラックスケール】です。現場から公道に出る時にちゃんと積載重量を守っているかどうか測定します。

②ブルドーザー
土を敷きならすために使われる重機で、前面に付いた排土板で土砂を押すことによって山になっていたものを平らにしていきます。

③振動ローラー
ブルドーザーで敷きならした土砂を締固めて、転圧していく重機です。転圧に使われるのはローラー部分が平らな“フラットローラー”がほとんどですが、粘土みたいな滑る盛土や硬い岩の盛土を砕きながら転圧していく時に使用されるローラー部分に(いぼみたいな)凹凸がついた“タンピングローラー”という特殊なローラーもあります。

  • フラットローラー
    フラットローラー
  • タンピングローラー
    タンピングローラー
次回は『土工事』の次の工程の『道路工事』について語ります。

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