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ニュースレター 現場おやじの一言

Vol.05 コンクリート<第2弾>(施工編)(2016.8.1 発行)
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第5回目は、「コンクリート(施工編)」について第2弾です。

前回では『型枠』『鉄筋』について話してきました。鉄筋、型枠の組み立てが終わり、さあコンクリート打設を開始します。建造物を造るうえで、このコンクリ―ト打設作業は欠かせない作業で、この作業の良し悪しが仕上がりであったり、品質に大きくかかわってきます。とても大事な工程です。

ハイライト

コンクリート打設方法?

コンクリートを打設する方法には大きく3つの方法があります。
①ホッパー打設 ②ポンプ打設 ③配管打設 です。

①ホッパー打設

クレーンで吊るされたコンクリートホッパーにコンクリートを入れて、打設場所では人力でホッパーからコンクリートを流し出します。打設場所が広かったり、1回の打設する量が少なかったりする時に使います。
また、ダムのコンクリート打設はホッパー打設(ホッパーの開閉が自動)です

②ポンプ打設

コンクリートポンプ車を使った打設方法で、マンションなどの建築現場であったり、橋を造る現場などでよく見かけられる風景で、ほとんどがこの方法でコンクリートを打設しています。

ポンプ車のブームを動かすことによって、思い通りの場所(高い所、遠い所)に打設できるのが特徴です。現場の状況に合わせて、ブームの長さだったり、コンクリートを押し出す強さだったりをポンプ車の種類を替えて対応できます。

③配管打設

配管をつなげて、その中をコンクリートを配送する方法です。ポンプ車では届かないとても高い所(高層マンションなど)であったり、とても遠い所(山の上)などコンクリートミキサー車やポンプ車が近くまでたどり着けれない所のコンクリート打設で使用します。コンクリートは定置式のポンプ車に配管を何本もつなげて打設箇所まで配送します。

トンネルの覆工コンクリート(いつも通行しているトンネルの表面部分のコンクリート)の打設もこの定置式ポンプ+配管の方法です。トンネルのコンクリートは打設する回数が多く、毎回ブーム式ポンプ車を呼ぶとコストがかかるという理由で、ずっと定置しています。(ちなみに覆工コンクリートは1回の打設で約10m、2日に1回の打設で、延長1000mのトンネルだと約100回の打設回数です。)

  • ホッパー打設
  • ポンプ打設
  • コンクリートミキサー車、ポンプ車
  • 定値式ポンプ+配管

バイブレータって何のために使うの?

コンクリート打設で重要なのは、“均質”に“隅々まで”“早く”作業することで、型枠の隅々までコンクリートが行き渡らないと、第3回のニュースレターで書いたように、空洞が残って「豆板」や「ジャンカ」が出来てしまい、品質の悪い構造物になってしまいます。
隅々までコンクリートを行き渡らせるために使用されるのが『バイブレータ』です。
バイブレータには、棒状バイブレータや壁用バイブレータなどがあり、よく使われているのが棒状バイブレータです。壁用バイブレータは型枠の外側から振動を与えて、コンクリートを充填させるものです。

  • コンクリート充填
  • コンクリート中の鉄筋

コンクリートを充填するのが難しいのは、鉄筋が混んでいる所だったり、トンネルの天端の部分だったりします。(阪神大震災があった時に多くの橋脚(道路橋の柱)が倒れた映像が映し出されましたが、あれ以来日本の耐震設計は見直され、鉄筋量(鉄筋の本数)が多くなってきました。それによって、コンクリート中の鉄筋の数が増え、混みあった状態になってきました。)

  • トンネル内の鉄筋

充填されたかどうかを確認するのに使われるのが、【ジューテンダーCIFD-3】です。従来はどうやって管理していたかというと、熱電対を使った温度計測だったり、表面状態の目視確認でやっていましたが、すごく精度が悪い管理でした。
ジューテンダーは振動デバイスから振動を送って、そこに接触する空気、水、コンクリートの接触時の周波数の特性から識別し、液晶画面に色分けして表示するものです。

  • ジューテンダーCIFD-3 液晶画面
  • 液晶画面表示例

バイブレータは長い時間かければ(使用すれば)、充填されて良いコンクリートになるというものでは無く、過度にバイブレータをかけ過ぎるとコンクリート材料(セメント、水、粗骨材(砕石)、細骨材(砂))が分離してしまって、水が浮いてきたり、粗骨材が沈んでしまったりして、品質の悪いコンクリートになります。
そこで作られたのが新型と呼ばれる【ジューテンダーCIFD-4】です。これは旧型のCIFD-3にバイブレータの振動も検知する機能が加えられ、これによって、最適なバイブレータの振動の程度を液晶画面に表示し、より確実な締固め管理できるようになりました。

  • 締固め管理

コンクリートを管理するのはとても難しく、セメント、水、骨材の量だったり、施工する時の軟らかさ、バイブレータのかけ方、天気、温度、養生方法など様々な要因によって仕上がりが変わっていきます。
コンクリートは仕上がりが命です。型枠工、鉄筋工、生コン工場、バイブレータをかける人、施工管理するゼネコンの人、みんなの“努力の結晶”だと思います。
そのぐらい、『コンクリート』は土木・建築の世界にとって、なくてはならない、“大事な生き物”だと感じます。

次回は工種別のテーマで、まず第1弾は“現場おやじ”が最も得意とする『トンネル工事』について書きます。『トンネルって?』『トンネルの構造は?』『トンネルができるまで?』『トンネルはどうやって掘るの?』などについて熱く語りますので覚悟しておいて下さい。

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