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Vol.02 建設工事とは?<第2弾>(2016.5.1 発行)
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第2回目は、「建設工事とは」についての第2弾です。

前回では『建設工事とは』について話してきました。今回からは『建設工事』はどういう流れで受注から完成まで至るのかを書いていきます。

ハイライト

建設工事の流れ

前回、建設工事には大きく分けて「①土木工事と②建築工事に分けられます」という話をさせていただきましたが、その工事が発注されてから完成するまでの流れを説明します。
土木工事と建築工事では若干違いますが、だいたい同じです。ここでは、ソーキの商品の取り扱いの多い『土木工事』の流れについて書いていきます。

受注から完成までは、以下のような流れです。
①発注 → ②受注 → ③着工 → ④施工 → ⑤完成

①発注

発注とは【この場所に、この建造物を、この期日までに作りたいので、“施工希望の業者さんは、いくらでこの工事ができるか教えて下さい”】という発表です。この発表を『入札公示』と言います。発表する人(発注者)は、公共工事であれば、国土交通省○○地方整備局であったり、○○県、○○市、○○村、民間工事であれば、○○会社、○○個人だったりします。

○○地方整備局であれば、入札公示の方法は、整備局のホームページです。そこに、工事の内容、数量、施工条件などが詳細に記されています。

この入札公示を見て、施工業者はこの工事はいくらでできるのかを社内で検討します。(積算といいます。レンタル屋で言う見積もりです)ここで、入札日に金額を発注者へ知らせます。(これを入札といい、現在はほとんどがPC上で入札する電子入札になっています)

最近の入札では、工事金額だけでなく、『総合評価制度』という入札方法が多くなってきています。工事金額だけでなく、発注者から宿題が出され、それについて施工業者が提案します。これが『技術提案』です。この技術力に点数が付き、工事金額+技術力で評価され、施工業者が決定されます。工事金額が一番安い業者が工事を受注する従来の入札ではなく、技術力もある会社が受注する制度です。

  • 土木工事
  • 建築工事

②受注

入札の結果(工事金額または「工事金額+技術提案」)、工事を施工する会社が決定します。(受注です。)
受注した会社は、発注者との契約を交わし、工事の準備にかかります。まず、工事の行う上で人員を決めていきます。
【所長】
 現場代理人とも言われ、現場での最高責任者になります。
【監理技術者】
 発注者と現場との調整役になります。
 ※所長と監理技術者は入札時に名前を記載しますので、受注したらその人が必ず現場に配属しなければなりません。
【主任技術者】
 工事の現場管理する上での現場責任者です。工事の進捗を管理したり、施工面での問題点を解決したり、品質管理や安全管理したりする人たちのまとめ役です。
【機電主任】
 機械や電気関係の責任者です。現場で使う機械を選定したり、故障したら直したり、電気の管理をしたりする人です。特殊機械を多数扱う“トンネル工事”や“ダム工事”ではこの人が最も重要人物であり、機電主任の腕が工事がうまくいくか、いかないかを握っています。
【事務主任】
 現場でのお金を管理する人です。
【現場職員】
 上記職員以外の職員。工事の種類や現場の規模により、人数は異なってきます。

現場の規模により、現場代理人と監理技術者を兼務していたり、監理技術者が主任技術者を兼務していたりします。事務主任が数現場を兼務していたりもします。
人員の決定する他にも、施工する協力業者、材料のメーカー、事務所の場所、工事の工程、工事の施工方法、工事の設備配置などいろいろやることがあります。これを施工計画といい、施工計画書を発注者に提出し、承認されてから、いよいよ施工開始(着工)になります。

③着工

着工時には、工事が安全に無事終わりますように祈願します。『安全祈願祭』といいます。施工業者、発注者、地元の代表者などに参列いただき、宮司さんによる神事を執り行います。
工事をするうえで、一番大事なことは『無事故』で完工する事です。建設業は、他の産業に比べても危険度(事故によって死亡したり、怪我をしたりする確率)が高く、その中でも“トンネル”という工種はその危険率は高くなります。昔は“トンネルを100m掘れば1人が亡くなる”と言われていました。現在は機械化も進み、安全管理にも重きを置くようになっており、格段に事故の件数は減ってきています。だから、神様に守っていただきます。

着工時(工事初期)によく使われるソーキ商品は以下の通りです。
(1)測量するのに必要な【オートレベル】【セオドライト】【トータルステーション
(2)気象関係では【雨量計OT-501,OT-511)】【風速計OT-902D,OT-910,OT-901)】
※雨量が50mm以上降ったら現場を点検しなさいという規定(工事中止する雨量の規則はありません)があったり、風速10m以上になったらクレーン作業を中止する規則があったりします。
(3)土質関係では、地盤の支持力(その上に構造物を造っても傾いたり、崩れたりしないように硬い地盤になっているか)を測るために【コーンペネトロメータ】【キャスポル】等。盛土(土を盛り上げていくこと)工事で盛土がきちんと締め固まっているかどうかの確認では【RI水分密度計】【現場密度測定器】が準備されます。
(4)コンクリート関係では、【養生記録温度計】【スランプ試験器】【空気量測定器】【グラウトフロー】などが準備されます。
(5)トンネル関係では、【マルチガス検知器】【粉じん計(粉塵計)】などが準備されます。
※トンネル工事では、毎日トンネル坑内のガスの状態(メタン、酸素、硫化水素、一酸化炭素)、粉じんの量を計測する規則があります。

  • 安全祈願祭

④施工

施工に関しては、工種(土工事、橋、トンネル、ダムなど)によって施工方法、工期(工事にかかる期間)、工事金額も異なります。工事の紹介については次号以降に説明していきますが、だいたいトンネル100m掘るのに期間は1か月、トンネル1m作るのに100万円、1000mのトンネルで10億円かかります。※トンネル断面の大きさや、施工条件によって異なります。
工事にもよりますが、大規模な高速道路の工事で1工事で工期が約2年、工事金額が60億の工事から、小規模な工事で、工期6か月、工事金額1000万円などいろいろな工事があります。一番工期の長い工事は“ダム工事”です。大きなダムになると約10年かかります。

  • トンネル施工
  • ダム施工

⑤完成

工事が完成すると、きちんと設計通りにできているかの検査が行われます。『竣工検査』といいます。発注者立会のもと、書類や完成品(現場)を検査されます。検査時に使用されるソーキ商品には、【シュミットコンクリートテストハンマー】【鉄筋探査機】【オートレベル】【セオドライト】【トータルステーション】などがあります。
トンネルが貫通した時には、『貫通式』という式典を行います。発注者、施工者、協力業者、地元の方をたくさん呼び、写真のように坑夫(トンネルを掘る人)が酒樽を乗せた神輿を担いで喜びを表現します。この時にお祝いで現場へ持って行くお酒を『奉献酒』と言います。
他の工種(土工事、構造物工事、道路工事等)では貫通式のような式典はないのですが、道路が開通した時に『開通式』という式典があります。国会議員、地方議員、発注者、施工者、地元の方々で開通のお祝いの式典が行われます。しかし、『開通式』が行われる頃には施工を担当していた現場所長、職員、協力業者は次の現場に行っており、遠くに居たりして、式典には店社の方が代理で参加されることが多いです。

これが、発注~完成までの流れです。

  • 貫通式
  • 開通式
工事をするうえで達成感を味わうことは、なかなか無くて、橋が出来上がった時、盛土が終わった時、最後のコンクリート打設が終わった時などでも、ここっていう達成感はありません。
唯一味わえるのはトンネル工事です。『本貫通』と呼ばれる実際にトンネルが貫通(穴が開く)する時は感動的で、“光”と“風”が吹き込んでくる瞬間は“最高”です。みんなで泣きながら握手する瞬間です。その一瞬のためにトンネル掘っている人たちですから。
(※『貫通式』は、本貫通が終ったあとで行われる式典です。暗幕などを使って、疑似的に貫通させます。)
次回は建設現場でよく使われている『コンクリート』に関する疑問、『コンクリートの配合?軟らかさ?温度管理?』などについて語ります。

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